全国自治体学会のご縁から、宮崎市役所にお招きいただき、自主勉強グループ「MALT研究会」について登壇の機会をいただきました。小規模自治体所属の身からすると非常に烏滸がましかったのですが、勇気を振り絞って行って参りました!
今回参加させていただいたのは、宮崎市副市長が座長を務める「宮崎市政策形成実践ゼミ」の第3回。若手職員が中心となって政策形成を学ぶこの素晴らしいゼミで、実践事例としてお話をさせていただきました。
講話内容は「MALT研究会」について
今回のテーマは、私が庁内で立ち上げた有志の勉強グループ「MALT研究会」について。全国自治体学会の分科会でも発表した内容に加えて、現在の取り組みも紹介しました。
まず、MALTは
Macro Perspective Absorb Advance Loose Team(=マクロ視点を吸収して前へ進む、ゆるく繋がるチーム)の頭文字をとった名称です。愛称は“まるっと”。
それぞれの単語の頭文字をとった形です。
「学びたい時に、ゆるーく学びを。」をキャッチコピーに、次のMVV(Mission・Vision・Value)を掲げて活動しています。
何か小難しく良い感じに書いていますが、要は様々な課の仕事を知って、職員でも繋がって、大きな視点から政策形成が出来るようになれたら良いよね!ということを目標にしています。
私からは、宮崎市役所のゼミ生の方々に立ち上げた経緯、続けていく中でのメリット、そして難しかったことなどをリアルに共有しました。特に感じたメリットは以下の通りです。
続けて見えてきたメリット
- 信頼できる仲間との繋がりができた
- 同世代との横のつながりが生まれた
- 他課の業務内容や課題が見えるようになった
- 市役所全体の構造的課題にも目が向くようになった
- 自分自身の成長に繋がった
そして何よりも──
「動けば、何かが変わる」
という実感。好奇心を持って一歩踏みだすことによって動くものがある。それがこの活動を通して得られた一番の学びであったことをお伝えし、締めとさせていただきました。
非常に面白かったテーマ交流
当日は40名ほどの選抜及び公募された宮崎市職員の方が参加され、私を含め3名の自治体職員が登壇(関東政令市の方・関西10万以上都市の方)。登壇者の講話が終わった後、テーマを決めて座談会も開催されました。
その座談会も非常に面白かったので少しだけお話しできればなと。座談会のテーマは以下の2つでした。
①仕事を楽しくするには
②仕事で個性を発揮するには
ゼミ生の方から詳しい質問をいただき、それに対して我々3人がお答えするスタイルでの座談会でした。「この仕事を嫌いだと思ったことは一度もない」「仕事にワクワクを持って取り組むこと」など活発な意見があり、非常に学びが多い時間となりました。
私からは「正直仕事を楽しいと思ったことはないかもしれないです。でもやりがいは非常に感じており、好奇心は忘れないように心掛けています」という、本音で話して良かったのかというレベルの素直な気持ちをお伝えさせていただきました(笑)。
宮崎市役所の皆さんとの交流
ゼミ終了後、宮崎市役所の方々と交流できる時間も設けていただき、ざっくばらんに多くのことを意見交換することができました。他の登壇者の方の素晴らしいプレゼンの後に「自主勉強グループ」という少しニッチなテーマでの登壇だったで心配だったのですが、
「実践の空気感が伝わってきて刺激になった」
「自分の職場でも自主勉強会をやってみたいと思った」
「一歩何かに対して踏み出してみたいと思います」
など、本当に暖かいフィードバックをいただき、私自身にもまた新たな火種が灯りました。
宮崎市という県庁所在地であり約40万人の大きな人口を抱えている皆様の、現場の熱や思いをたくさん感じることができました。こうした交流ができたこと、本当に嬉しく思っています。
「仲間と学ぶ」こともキャリアになる
地方公務員のキャリアといえば、異動や昇任など制度面ばかりに注目が集まりがちですが、実はこうした**「誰と、どんな場で、どんな学びをしたか」**もキャリアに深みを与えるものだと、私は思っています。
私自身、元々は「学び」にそれほど前向きではなかったタイプ。家庭第一、仕事は仕事、と割り切っていたところがありました。でも今、子育ても少し落ち着き、自分の意志で「学びたい」と思えるようになりました。
思い立ったが吉日。
学びたいタイミングは人それぞれ。
そんな時に、職場の中に「まずはここから」という一歩目の場があるだけでも違う。MALT研究会は、そんな“場づくり”として、これからもゆるーく活動していければなと思っています。
おわりに──また“まるっと”つながれますように
最後に、改めて今回の機会をくださった宮崎市役所の皆様、特にロジ等含めてご準備いただいた事務局の皆様、本当にありがとうございました!
常に疑問を持ち実践を重ねるエネルギー、前向きに学びを育てる姿勢に、私自身が刺激をいただきました。またどこかで“まるっと”つながれる日を楽しみにしています!
Civireerでは、今回の事例のように自主勉強グループの実践等についても講話活動を行っております。興味のある自治体関係者の方がいらっしゃいましたら、お問い合わせからご連絡いただけますと幸いです(交通費のみ・報酬不要)。
📎 この記事はnote記事をもとに再編集しています。
より詳しいエピソードはこちら ▶︎ [noteで読む(リンク)]